【閲覧注意】
達人が生き残っている世界線。つきあってます。
猫の日ネタ。竜馬が猫耳カチューシャと尻尾つき女性用ショーツを穿きます。
達人へのサプライズで猫コスをする竜馬のお話。セックスはしますが、描写はお触り少しとキスまでです。下半身を触ってるのでR18。いちゃいちゃしてます。約4,000文字。2022/2/22
はっちゃけて勢いよく楽しく書いたお話です。
◆◆◆
シャワーから戻るなり座席を指定され、達人は困惑していた。
「なあ」
「おわっ、ダメだ! こっち向くな!」
「向いてない」
「……んならいいけど」
見えていないがきっと唇が尖っているのだろう。訳がわからないのに、思わず達人の頬がゆるんだ。
「人のベッドで何しているんだ?」
何やらごそごそと聞こえてくる。
「アレだよ、アレ」
ずいぶんと抽象的な答え。
「アレ?」
「そ、アレ」
まったくもって意味不明だった。だがそう悪いことでもあるまいと、達人はのんびり待つことにした。
やがて、「うえっ⁉︎」と奇妙な声が聞こえた。
「……竜馬?」
「だっ! 見るなよ!」
「見てない。けど、何か危ないことしているんじゃないだろうな? 怪我はするなよ」
「ん、それは大丈夫だ」
「そうか」
またごそごそとやっている。耳を澄ますとどうやら衣ずれの音のようだった。
「……おしっ」
「もういいか」
「おうっ、こっち向いていいぞ!」
明るく言われ、達人が立ち上がる。ゆっくり振り向いて、
「————」
絶句する。
「へへっ」
ベッドの上に、白くてふわふわの猫耳をつけた竜馬が座っていた。
「——りょ」
目を見開いたまま、達人がベッドに近寄る。しかしその足取りはふらふらと覚束ない。
「……達人?」
竜馬が小首を傾げる。
「——っ!」
達人の足が止まった。
「…………っ、そ、それ」
微かに震える声。
「今日、猫の日なンだってよ」
「ねっ、猫……」
「そ。だからこれ、何だっけ? さぷす? さふれいす?」
「……サプライ……ズ?」
「あっ、それそれ!」
「……」
「おめえ、ビックリするかなと思って」
上目遣いではにかんだ。
「りょ、りょ……」
再びよろよろと達人が歩を進める。ようやく辿り着き、ベッドの上に膝をつく。
「……っ」
だが、くるりと背を向けて座り込んでしまった。
「え…………?」
今度は竜馬の目が見開かれる。
はあ、と大きな溜息をつき、達人は頭を抱える。
「え? え?」
いつ、どんなふうに甘えても受け入れてくれる達人だから、今回もそうだと思っていた。驚くけれど笑ってくれて、そしてあわよくば「可愛い」と照れた顔で褒めてくれないかと期待していたのに——。
「た、達……人……?」
微動だにしない。
「も、もしかして……こういうおふざけって嫌い……か?」
「……」
「な、ならっ、取るから! やめるからっ!」
慌ててカチューシャに手をかける。すると、達人が勢いよく振り向いた。
「待てっ!」
「えっ」
「早まるな!」
カチューシャを外しかけている手を押さえる。
「そのままだ。いいか、取るな」
真剣な眼差し。
「……お、おう」
呆気に取られ、竜馬はおとなしくカチューシャをはめ直した。
「…………」
達人はじいっと間近で竜馬の顔を見つめる。幾度も視線が頭に向けられる。猫耳の竜馬を、それこそ舐めるように。
「あ、あのよ……」
いつまで経っても終わらない。気に入ったのかそうでないのかわからず、竜馬は居心地の悪さに肩をすくめた。
「達人……?」
そっと仰ぎ見る。
目が合った。
「——あ」
キッと鋭い顔つき。闘いに赴くような精悍で男らしい表情に、竜馬の胸が高鳴る。
「……達人」
「竜馬」
がっしりと肩を掴まれる。
「おっ⁉︎」
「竜馬」
ぐ、と顔が近づく。
「た、たつひと」
キスを予感し、竜馬の顔が赤くなる。ゆっくり目を閉じようとしたときだった。
「写真、撮るぞ」
声が聞こえて、達人が離れた。
「なあ、何枚撮るンだよ」
正面から十枚も取られ、さすがにあきれる。
「まだだ。横と後ろからも撮りたい」
「それじゃあ日付変わっちまうぞ」
「そうなる前に、たくさん撮りたい」
「あのなあ」
パシ、パシ、とシャッター音が鳴りやまない。竜馬はむっとして唇を突き出す。
「耳だけじゃねえンだけど」
途端に音が止まる。
「…………え」
「他にもあるっつーの」
達人がようやく手を下ろした。
「他にも?」
「猫の日サプライズ」
「…………まだ、他にも?」
「ああ」
「……」
「見てえか?」
「……」
おもむろに達人がカメラをテーブルに置く。
「…………見たい」
近づき、竜馬の頬を撫でた。竜馬の顔に喜色が浮かぶ。
「なら、ここに座れよ」
ぽんぽんとベッドの上を叩いて笑った。
竜馬が膝立ちで背中を向ける。
「?」
「これ、なーんだ」
ウエストをゆるめてズボンに手を突っ込む。背中側の隙間から引き出すと、一緒に真っ白な尻尾が現れた。
「————っ⁉︎」
達人が仰け反る。
「耳とお揃い」
タンクトップを少したくし上げ、軽く尻を振ってみせる。ふさふさの毛に覆われた尻尾がやや遅れて揺れた。
「……こ、これ、まさか」
達人の声がうわずる。
「ン、そのまさか」
紅潮した頬で竜馬が視線を寄越した。
「ズボン、下ろしてくれよ」
「……っ」
達人の顔も赤くなる。
「いっ、いい、のか……?」
大きな手が腰に添えられる。
「……ン」
恥ずかしそうに、それでも嬉しそうに竜馬が頷く。達人はふうっと大きく息を吐き、ゆっくりとズボンをずり下げていった。
「……や、やっぱ恥ずかしいな」
わずかに身じろぐと、白い尻尾が小さく揺れた。
ズボンは膝部分まで下げられ、白いショーツに包まれた竜馬の尻がさらされていた。長毛で太めの尻尾がふっさりと垂れている。
「…………お前、よくこんな」
まっすぐに達人の顔が見られない。
「つ、通販で買ったンだけどよ、その、女物しか見当たンなくて」
俯き加減で早口になってしまう。
「えっ、えっと、けど達人が面白がってくれたら、その——気に入ってくれたらいいと、思って」
達人の手が伸びて、尻尾を上から撫でる。
「……ふわふわしてる」
「だ、だろ?」
「可愛い猫——」
尻尾を手に取り、持ち上げた途端に達人が硬直した。
「——ッ」
起きていることを把握した竜馬も身を強張らせた。尻の筋肉がきゅっと収縮する。
「あっあのよっ!」
一段高い声で竜馬が言い訳を始めた。
「その、こんなンなってるって知らなくってよ! さっき広げたら、その!」
ちょうど尻尾で隠れる部分がぱっくりと開いていた。形のいい尻の谷間が丸見えになっている。
「その……っ!」
耳にしろ尻尾にしろ、もっと軽いノリで喜んでくれると思っていた。いたずらな目つきで「すけべだな」と言われるくらいは想定していた。だがこんな反応までは想像できなかった。
だから余計にどうしていいかわからない。凝視されていると思うと、自分で穿いたにもかかわらず恥ずかしさでパニックを起こしそうだった。これ以上は何も言葉が出てこない。
肌に尻尾が触れる。達人が手を離したとわかった。
「……っ」
恐る恐る振り向こうとして——背中から抱きすくめられる。
「…………りょうま」
左の耳元で達人の低い声がした。
「——ッん!」
「何だ、このけしからん下着は」
「……っあ、んっ」
声と吐息が耳を舐める。ぞくぞくとした快感が一気に脳内に押し寄せる。
「なあ……りょうま」
「ひんっ」
唇をつけてささやかれ、思わず声があがった。達人は耳にキスをし始める。
「あっ、んっ……んうっ」
「俺の可愛い竜馬はいったいどうしたっていうんだ? なあ」
「んっんっ、あっ……やり過ぎ……だった、か……?」
「いいや、全然」
「ほ、ほんと、か……?」
「耳も似合っているし、首を傾げる仕種も抜群に可愛い。尻尾はとんでもなくセクシーだし——すごく興奮している」
一気に褒められて、頭の中が変になりそうだった。
達人の右手が下りてきて、さわさわと尻を撫で回す。
「あっ……あっ」
そして尻尾の下に差し込まれた。
「んあっ……!」
するりと双丘の中に指先が消えていく。
「これなら穿いたままでできるな」
穴をそっと撫でると、竜馬が震えながら熱い吐息を漏らした。
「お前もすごく興奮しているじゃないか」
「んっ!」
大きな左手が竜馬の下腹部へ伸びる。ショーツの上からペニスに触れる。薄い生地はくっきりと形を浮き上がらせていた。
「もう、ガチガチだ」
人差し指と中指でなぞる。
「うあっ……あ、あ、あ」
先端を軽くこすると、すぐに染みが広がった。
「竜馬……ほら、布が白いから……透けてきた」
「ばっ、ばかっ、あ、やめ……っ、あん、あっあっ」
「りょうま」
くにくにと先端をなぶる。
「あっあっあっ」
「ピンク色……猫の肉球みたいで、可愛いな」
「〜〜〜〜ッ!」
耳も尻もペニスも、達人の好きにされる。羞恥でいっぱいで、けれども達人が夢中になってくれるのが嬉しくて、頭も身体も溶けていきそうだった。
「こっちを向くんだ」
「っん、んっ」
うっすらと涙を浮かべながら竜馬が横を向く。
「恥ずかしいのか?」
達人が瞳を覗き込む。竜馬は素直に頷く。
「そ、それと……」
「それと?」
「……気持ちいいの、と……、んっ……し、倖せで……っ」
言葉と一緒に、涙が零れた。
「りょうま」
達人が優しく笑って唇に軽くキスをする。
「普段は強くて勇ましいのに、ふたりきりだと可愛くて健気で、それに……すけべだなんて」
また、口づける。
「そんな恋人がいて、俺も倖せだ」
「……たつひと」
「サプライズのお返しに、たくさんキスして、たくさんお前の好きなところを触ってやるよ」
「……ン」
竜馬は微笑んで、そっと目を閉じた。